土地がないのに駐車場を経営できる?いくらなんでも、そんな都合のいい話はないでしょうと思われたら、ぜひこれから書かれることに目を通してください。
土地を所有していなくても、コインパーキングを経営することは可能なのです。
1台で1時間いくらのパーキングですから大きな儲けにはなりませんが、場所さえよければ確実に稼いでくれます。
しかもあなた本人が店番をする必要はありません。すべてコインパーキングを経営する会社がやってくれるのです。
興味がわいてきたでしょうか。それでは土地がなくても経営できる方法を考えていきましょう。
[su_spoiler title=”目次をパッと開く”] [/su_spoiler]土地を借りて経営する方法
駐車場として好立地な場所とは、どんなところを思い浮かべますか?
まずは
- 駅前
- 商店街
- 学校
- 幼稚園
などの保育施設の側、病院の近くなどが思い浮かびますね。
駅前の好立地を借りるのは、なかなか難しいものです。そういった場所では、大手コインパーキングメーカーがすでに土地所有者と交渉しているでしょう。
また駅前などの繁華街は家賃もおのずと高くなります。
土地を借りて経営するつもりなら、まず借地代をしっかり計算しなければいけません。
何台分のスペースがあるのか、稼働率はどれくらいか。できれば日中と夜に、その土地周囲を終日観察するのをおすすめします。
元から土地勘のある地元なら、そのような調査などしなくても、1日の交通量はわかるでしょう。
土地を借りるまでにすること
①駐車場に適した土地を探す。
不動産屋の賃貸情報などをチェック。賃貸料は地元の相場か、契約年が限定されていないか(2年しか貸さないなどの条件がある場合)、車が入りやすい道路状況かなど。
②土地を借りる交渉
適地が見つかったら、土地の所有者と交渉しましょう。貸すより売りたいと思っている人もいるでしょうし、こちらの話を聞いているうちに、自分で経営したくなってしまう人もいるかもしれません。
自分で交渉するのもいいですが、やはり不動産屋をいれて交渉したほうがスムーズでしょう。多少お金はかかりますが、後々トラブルにならないように、きちんとした契約書を交わす必要があります。
駐車場を作るには
土地が借りられました。ではその土地、どんな状態になっていますか?アスファルトになっているか、または土のままかで違ってきます。
土地にアスファルトを敷くと、特例のうちの「貸付事業用宅地」に該当するとされ,200㎡までの部分に限り,50%減額して評価できるようになります。つまり大家さんが自分でアスファルトを敷くと、その土地が事業用の借地と認められて、税制(相続税など)に有利になるのです。
ここをしっかり説明して、ぜひアスファルトを敷いてもらいましょう。借地料を減らすから、そっちでやってくれと言われても心配することはありません、費用は1㎡3,000円から5,000円前後です。100台も止められる大駐車場ではないかぎり、そんなに大きな出費にはなりません。
機械を導入
コインパーキングの機械を設置する前に、業者に見積もりしてもらいます。1社で決めてはいけません。
必ず数社に見積もりをしてもらいます。機械が故障したりトラブルが起きた場合はどう対応してくれるのか、よく確認しておきましょう。
機械の設置は自分で行うか、業者にすべて任せるオーナー方式にするかで違ってきます。
最初から自分の土地なら、利益を多少抜かれてもいいので業者にすべて任せ、オーナーとしてだけ関わっていればいいかもしれません。
けれど土地を借りて経営しているのです。少しでも多く自分の利益になるよう、ここは自主経営を目指しましょう。
メーカーによっても違いますが、必要な機器のおおよその値段です。
ロックボード方式
ロックボード
(車のタイヤを抑える板) |
20万円から30万円 |
精算機 | 100万円 |
ゲート遮断方式
遮断機
(精算前の車を遮断しているバー) |
200万円 |
精算機 | 200万円 |
台数が少ないコインパーキングでしたら、ロックボード方式をおすすめします。なにより設置費用が安上がりですみます。
すべてレンタル
初期費用を抑えたいなら、機器のレンタルも可能です。けれど10台の駐車場でも、初期費用は300万円+土地の借地代ですから、思い切って買ったほうがいいのではないでしょうか。
費用を回収するまで何年かかかります。そんな余裕はないと思えるなら、レンタル代と毎月の借地料を払うとなるといくらになるか考えてみましょう。
レンタル代が払えないとなると、コインパーキングといえども倒産です。
またレンタルの契約時に、サブリース方式をすすめるようなら注意してください。サブリースとは、実際に利用者がいなくても毎月、1台5万は保証しますと言ってきます。
最初のうちは、本当に毎月利益が出なくても払ってくれますが、そのうちに保証金額をどんどん下げていくのです。
契約上、支払う金額が下がることは違法ではないので、オーナーがいずれ損をすることになります。
集金は自分で、メンテナンスは業者に
自宅が遠ければ、すべて業者にお任せになりますが、できれば自分で集金しながら、様子を見たいですね。
敷地内のゴミ放置、長期間の駐車などのトラブルを回避するためにも、オーナーであるあなた自身が見回っておくべきだと思います。
敷地内には飲み物の自動販売機を設置しましょう。飲料メーカーがすべてやってくれるので、あなたは利益を受け取るだけです。
災害時には飲み物を無償で提供することもできる自動販売機は、コインパーキングの必需品です。
利益を生むために
理想は1台分で、月額5万前後の稼ぎだそうです。
そうなると日中、短時間で利用する人(1時間400円ほど)が何組かと、夜中に止める(夜間は割引になる、1泊1,000円が多い)人が毎回1組いれば、1日2,000円の稼ぎになりますね。
機械に休みはありませんから、毎日働いてくれて月に6万円稼げることになります。
5台止められる駐車場なら、月の収入はおよそ30万円となります。
そこから借地代を支払い、電気代などの諸費用を払ったら、いくら手元に残りますか?初期費用を払っているので最初は赤字経営ですが、いずれ収入はすべて自分のものになります。
利用率をあげるためにも、駐車場内はきれいにしておきましょう。止める人の心理として、空き缶が転がっていたりタバコの吸い殻が捨てられていると、安心してここに止めておけないという気持ちになるようです。
投資としての駐車場経営
自分ではまったくなにもせず、ただお金だけを駐車場経営に投資するシステムがあります。
業者は投資家を集め、集まった資金で好条件の場所にコインパーキングを設置します。そして毎月の売上金を、投資した人たちに分配するのです。
貯金をしても利率が低い、株式投資はなんだかおっかない、そういった人たちにとって、自分の目で経営状態が確認できる駐車場経営は、安心で魅力的に思えるのでしょう。最近は投資家が増えているようです。
自分で経営するのと違ってただ配当を待つだけですから、高齢者や本業で忙しい人間にはいいでしょう。
ただ注意しなければいけないのは、業者が信用できるかどうかです。
お金を集めるだけ集めて、駐車場をつくる前に倒産して逃げてしまったり、利益が出ていても正直に報告せず、配当金をごまかすような業者には注意しましょう。
まとめ
土地がなくても駐車場は経営できるということがわかりました。ただ大きく儲かるような副業ではないので、一攫千金など狙う人には向いていません。
繁華街でなくても駐車場の需要はあります。大手のショッピングセンターなどがあって、誰でも止められる駐車場がある地域は問題ありません。
- 日中の営業マン
- 保育園や幼稚園のお迎え
- 駐車場の少ない病院の患者
などは、車を止めるのに苦労しているのです。
そういった需要が読めたら、土地がなくても駐車場経営にチャレンジしてみる価値はありそうです。
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